「3Dプリンターを始めてみたい!」と思って調べ始めると、最初にぶつかる大きな壁があります。
それが「FDM方式」と「光造形方式」、どっちを選べばいいの?という問題です。
同じ「3Dプリンター」という名前ですが、この2つは仕組みも、得意なことも、使うための手間も全く異なる「別の機械」と言っても過言ではありません。ここを間違えると、「作りたいものが全然きれいに作れない…」「面倒くさすぎて使わなくなった…」と後悔することになります。
この記事では、初めての1台を検討している初心者の方向けに、FDMと光造形の違いを分かりやすく比較し、あなたがどちらを選ぶべきかの結論を出します。
⸻
結論|「何を作りたいか」で決めるのが唯一の正解
先に結論からお伝えします。どちらが優れているかではなく、あなたの目的で選ぶのが失敗しないコツです。
-
実用品(スマホスタンド、工具箱の仕切り、修理部品など)を作りたい 👉 FDM(熱溶解積層方式)がおすすめです。
-
フィギュア・模型(キャラクター、ミニチュア、アクセサリーなど)を作りたい 👉 光造形方式 がおすすめです。
一目でわかる!FDM vs 光造形 比較表
⸻
FDM(熱溶解積層方式)|実用品向き
家庭用3Dプリンターで最も普及しているのがこの方式です。「フィラメント」と呼ばれる糸状のプラスチック材料を、熱いノズルで溶かしながらソフトクリームのように積み上げて形を作ります。
メリット
-
扱いが比較的ラク 材料が固形なので手が汚れにくく、交換も簡単です。印刷が終われば、基本的にそのまま使えます(サポート材の除去は必要)。
-
強度が出せる PLA、PETG、ABSなど、目的に合わせて多様な材料を選べます。衝撃に強いものや熱に強いものも作れるため、実用品に向いています。
-
大きなものが作れる 低価格帯でも比較的大型な造形エリアを持つ機種が多いです。
デメリット
-
「積層痕」が目立つ 一層ずつ積み上げるため、表面に細かい縞模様(積層痕)が出ます。フィギュアのような滑らかな曲面を表現するのは苦手で、きれいに仕上げるにはヤスリがけや塗装などの手間が必要です。
👉 こんな人におすすめ
-
「あったら便利」な生活雑貨を自分で作りたい。
-
DIYの部品や治具を作りたい。
-
初めてだから、まずは扱いやすい機種で始めたい。
![]() |
Bambu Lab A1 3D プリンター、多色造形対応、組立簡単、500mm/s 高速高精度 |
![]() |
Anycubic 3dプリンター Kobra 3 v2、組立簡単モジュール設計、Z軸ダブル、高精度3d printer、インテリジェント自己診断、静音、最大600mm/sの印刷速度 |
⸻
光造形方式|フィギュア向きの繊細な芸術家
液体の「レジン」が入ったバット(容器)の底から紫外線を当て、一層ずつ固めていく方式です。非常に高精細な造形が可能です。
メリット
-
圧倒的な高精細さ FDMでは不可能なレベルの細かいディテール、鋭いエッジ、滑らかな曲面を表現できます。指先サイズのミニチュアの顔の表情までくっきり出力できます。
-
表面がツルツル 積層痕が肉眼ではほとんど見えないほど滑らかに仕上がります。表面処理の手間が少なく、塗装のノリも良いです。
デメリット
-
扱いが非常に面倒(最大の壁)
-
液体レジン: ベタベタして独特の化学臭があります。扱う際は手袋とマスクが必須で、こぼすと大変です。
-
換気必須: 印刷中は臭気が発生するため、専用の換気環境が必要です。家族の理解も必要になります。
-
後処理が大変: 印刷が終わったら、未硬化のレジンをアルコールで「洗浄」し、さらに紫外線を当てて完全に固める「二次硬化」という作業が必ず必要です。この手間を許容できるかが最大の分かれ目です。
-
👉 こんな人におすすめ
-
とにかく見た目の美しさ、精細さを最優先したい。
-
自分でモデリングしたキャラクターをフィギュアにしたい。
-
面倒な後処理や換気対策の手間を惜しまない覚悟がある。
⸻
まとめ|失敗しない選び方のフローチャート
最後に、どちらを選ぶべきか迷ったときのシンプルな判断基準をまとめます。
Q1. あなたが一番作りたいものは?
-
A. スマホスタンド、ケース、修理パーツなど「使えるもの」 → FDM へ
-
B. フィギュア、ミニチュア、アクセサリーなど「見て楽しむもの」 → Q2 へ
Q2. 設置場所と手間の問題はクリアできる?
-
「換気ができる部屋がある」「手袋をして洗浄作業をする手間は惜しまない」 → 光造形 で幸せになれます。
-
「リビングで手軽に使いたい」「液体を扱うのは面倒くさそう…」 → FDM の方が無難です。最近のFDMは高性能なので、設定次第である程度きれいな造形も可能です。
3Dプリンターは、あなたのアイデアを形にする魔法の道具です。最初の機種選びさえ間違えなければ、どちらの方式でも最高の趣味になるはずです。ぜひ、自分にぴったりの1台を見つけてください!







コメント